英語力習得山あり谷あり(その3)

苦労と英語習得は比例するかも、と申しましたが、楽しくなけりゃ英語は覚えない!というのもまた真実なり、です。脳味噌はあんまり苦痛が多いとベストの能力を発揮できない、楽しく学んだ方が身によく付く、らしい(苦労と苦痛は違うのです)。アメリカの教育界では、

“education” + “entertainment” = “edutainment”
「教育」+「エンターテイメント」+「エジュテイメント」

という造語があるくらい。(”No pain, no gain”と矛盾するって?まぁ、続きを読んでくだされ。)

アメリカの小学校では “Running Record” という生徒の読書レベルを測るシステムがあります。例えば、日本の小学校2年生の国語の教科書にも出てくるかえるくんとがまくんの「お手紙」は、英語の原書だと「レベル1.4」、つまりアメリカ現地校の小学1年生4ヶ月レベルの内容ということ(参考までに、1年生レベルの本のリスト “Accelerated Reader List” をどうぞ)。先生は「この子はこのくらいのレベルかな?」という本の約1ページ分を個別に音読させて、音読力と読解力をチェックをします。

音読の正確度94%以上:読解もばっちり= “Independent Level”「1人で読めますレベル」(次のレベルの本に進む)
音読の正確度90~94%:理解もだいたいOK= “Instructional Level”「学習にぴったりレベル」(今のあなたのレベル)
音読の正確度90%以下:理解もあやふや= “Frustration Level”「ちょっと無理レベル」(下のレベルの本に戻る)

1〜2ヶ月に一度、このチェックを個別に行い、ちょうどいい「今のあなたのレベル」を見つけて、読書レベルの遍歴を記録してあげるのが、先生のお役目です。慣れてくると最初の1冊で「やっぱり、これくらいがピッタリね!」とこのレベルの本を選ぶことができますが、私も慣れない頃は延々と子どもに読ませて、「おぉ〜、まだまだイケルね〜、はい次!」(心の中では「ごめんね!」)なんてやってました。だって、90~94%って幅が狭いでしょ、微妙なレベルですよ、これは。すらすらでもつっかえつっかえでもなく、全体的な話の理解を損なわない程度にところどころ「?」な言葉や文があるレベル。でも、これくらいのレベルの本をたっくさ〜ん読むのが脳には一番効果的、らしいのです。

さて、これを英語の勉強にも応用して考えてみましょう!やっぱりあんまり楽にできるものばかりだと、学ぶことも少ない(まぁ、何にもしないよりいっか)。でも難しすぎるとやる気も失せて、能率悪くて、効果が上がらな〜い!ですよね。だから「楽にわかる部分」+「考えたり練習したりしてわかるようになる部分」のバランスが大事です!そのバランスって人によって違うかも。脳が気持ちよく頑張れるストライクゾーンってやつですか。ストレッチしてて「効いてる、効いてる」ってカンジのところ、みたいな。同じように自分の脳に丁度よい刺激をたくさん与えて、常に進んでいきましょう!

私のように「ほとんど英語が分からない」レベルで「いきなり英語漬け!」環境に入る人は、きっと始めの頃は大変過ぎてフラストレーションが溜まり、でも必死に頑張るとしばらくしてドライアイス大の英語力(その2参照)ができて、そこからは始めの頃ほど伸びにくくなるんじゃないかな。でも、アメリカの学校で勉強している場合は、学校や友達が自分に丁度いい難易度に英語をぴったり合わせてくれるわけじゃないから、なるだけ自分で調整するしかないわけっすよ。学校の英語がキツかったら、映画、音楽、友達など通して楽しめる英語もやってバランスを取る。勉強が楽になってきたら、学校の勉強以外の本を読んでみたり、難易度高いクラスに挑戦!あと、人に教える事は一番の学びになるそうです。それから精神的にも英語圏環境に対する姿勢を自己調整しましょ。自分とのセルフトークで意識的に、始めは自分を追い込まず楽に考えて(「楽に考える」のと「楽する」のでは全然違いますが)ホントに楽に感じるようになってきたら、「ちょっと自分を追い込んでみるか」と。そんなところでしょうか。苦労はしても、苦痛なことはしない。気持ちは楽に、でも楽することに逃げない。

なんか、英語力習得の話だったけど、結局何の習得に関しても、これは通じますよね。周りを見て比べるより、客観的に己を知れ、と。他人の経験は参考程度。自分の経験を通して自分を一番効果的に伸ばす方法を自ら掴んでいくのです。やればやるほど、さらにやるべきところが見えてくる。それが生涯学習ってもんかも。私も怠けず焦らず比べず、頑張ろうっと。努力の実は美味しいぞ。英語力習得山あり谷あり談、ひとまず終了。生徒の皆さん、離れても応援してますよ!いち英語教師でした~。

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